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2009年 04月 16日
家具販売、家具修理、オーダー家具
京都の家具工房 フィンガーマークス ![]() 二条通に面したお店のウッドデッキには、色とりどりの椅子や雑貨が並べられ、 思わず立ち止まって中をじっくりと覗いてみたくなります。 店内には、使い込まれて豊かな風格を持つ家具や、 国産材で作られた上質な家具が並べられ、持ち主が決まる日をそっと待っています。 家具の販売はもちろん、その修理にも絶対の自信と情熱を持ってこだわり続ける、 京都の家具工房「フィンガーマークス」さんを訪ね、 オーナーの矢野雅也さんにお話を伺いました。 ![]() Q.お店を始められたきっかけは? A.フィンガーマークスを立ち上げる以前にも家具を扱う仕事をしていたのですが、お客様が新しい家具を購入されると、それまで使われていた家具は不用品として扱われていました。 しかし、中古の家具には価値のあるものが多く、またそんな家具に大変愛着を持っていましたので、古くて味のある、かっこいい家具に囲まれたお店を持ちたい、そんな想いでこのお店を始めました。 ![]() Q.家具の修理にこだわる理由は? A.家具は、元々「耐久消費財」と言われ、適切なメンテナンスを行うことで、長い年月使用することが可能でした。 ところが、戦後のライフスタイルの変化に伴い、人々の家具に対する認識も「耐久消費財」から「消耗品」へと変わってしまいました。 しかし、そんな“もったいない”ことを続けていいのか、職人さんが一生懸命作ってくれたものを大切にしたい、古いものをもっともっと活かしたい、そんなことを考える中で、僕たちが行き着いたスタイルが「家具の修理」だったのです。 その結果、大量生産・大量消費社会に一石を投じる立場にあることを自覚するようにもなりました。 何よりも、お客様が僕たちの存在を必要として下さる、そこに大きな可能性と喜びを感じています。 ![]() Q.家具の職人さんをめぐる現状について教えて下さい。 A.家具の修理には欠かせない家具職人。現在、経験豊富な方が少なくなる一方で、熱意に満ちた若い方が家具職人を目指そうにも、なかなか仕事が見つからないのが現状です。 と言いますのも、家具の修理には木材加工の他に、金物や電気部品、塗装など、多くの人手が掛かり、正直に申し上げて、儲かる仕事ではありません。 それでも、精一杯の努力とネットワークで、お客様にご満足頂ける仕事をし続けることで、家具の修理のニーズを高め、若い職人さんにも充分な経験を積んでもらうことが、フィンガーマークスのもう一つの使命だと思っています。 ![]() Q.今後、日本人と家具との距離感はどうなるとお考えですか? A.大型のインテリアショップの増加やインターネットの普及によって、お客様と家具の距離はますます近づくのではないかと考えています。お客様が家具に触れる機会が多くなればなるほど、確かな情報を入手できますし、ものを見る目が養われます。 その結果、本当に価値のある家具を扱うお店が、お客様からの支持を今以上に得られるようになると信じています。 これからもフィンガーマークスでは、お客様が安心、納得して、長く家具をお使い頂けるよう、全力でサポートしていきたいと思います。 ![]() 【後記】 “家具は、本当に必要なものだけを。” これから、家具を購入しようというお客様に対して、矢野さんはこうアドヴァイスをされるそうです。 商品がたくさん売れれば、その分利益は上ります。 しかし、目の前の損得ではなく、お客様のライフスタイルを考え、家具の将来を考えながら、持続可能な商売をする、その誠実な人柄と並々ならぬ決意がひしひしと伝わってきました。 きっと誰かに伝えたくなる、そんな素敵な家具に出会えるお店です。 ![]() フィンガーマークス 京都市中京区二条通高倉西入ル松屋町58-2 TEL:075-212-8360 フィンガーマークスホームページ ■
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by eco100sen
| 2009-04-16 00:00
| えこんど訪問
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